7月19日

わたしたちには、結婚記念日が無い。
いやもちろんあるのだけれど、形式的なことに関心が無かったため、結婚式もあげなかったし入籍した日すら覚えていない。

わたしたちの唯一の記念日は、今日。
1991年7月19日、ちょうど30年前のこと。
あの日のことは、今も鮮やかに思い出せる。
わたしは一人旅の途中だった。
19才の夏。
沖縄の離島に行ってみたいとガイドブックで見つけた小さな島に、船で向かった。
なぜその島なのか、何があるのか何も知らなかったのに、なぜかどうしても行くべきだという気がした。
そして桟橋に降り立った。
真っ黒に日焼けした男の人が、わたしに笑いかけてきた。
迎えに来たのだと彼は言って、わたしを驚かせた。
それが夫との出会い。

シーサーがちょこんと乗った沖縄伝統の赤瓦屋根の家で、わたしたちは一緒に暮らした。
庭にはブーゲンビリアやハイビスカスが咲き、バナナやパッションフルーツが実っていた。
夕暮れ時に海で泳ぎ、夜には並んで桟橋に寝転び降るような星空を見上げ流れる星を数えた。

次の夏にわたしたちは結婚の約束をして、また次の夏に長女が生まれた。

30年という月日が流れ、わたしたちの間には言葉にできないくらいいろいろなことがあった。
今こうして一緒に穏やかな日々を過ごせていることは、ある意味奇跡なのかもしれない。
4人の子どもたちに孫たち、20年目を迎えたおちちや、いすみでの暮らし、何もかもが夫の存在あってのものだ。
関係は育つもの、いや育てるものかな。
今はそう思っている。
そしてこれからもまた、40年50年と育っていくのだろう。

あの日わたしをあの島へ呼んだのは、何だったのか。
たぶん生まれる前に彼と交わした約束を、わたしがわたしに思い出させようとしたんだろうな。

お昼休み中の夫にLINEで、
「30年間ありがとう。わたし今、しあわせだよ♡」
と伝えようと思って、携帯を家に忘れてきたことに気がついた。
そうかぁ、じゃあ仕方ない。
帰ったら直接言おうかな♡

写真は残念ながらわたしたちのでは無く、生まれ故郷の石垣島でウェディングフォトを撮った娘のもの。

そしてもうひとつ、大切なこと。

今日は推しの誕生日♪♪♪
ハッピーバースデイ♡♡♡
どちらかと言うとこちらのために、ケーキを焼きたい(*^^*)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください