母の小包

母から時々届く小包。
中には採りたて野菜がぎっしり。
びっくりするほどたくさん詰まってる。
農家生まれの母は3人の子どもを育てながら職業を持ち、とてもとても忙しく働いてきた。
子どものころは母がのんびり座っていたり、テレビを見ている姿なんて見たことが無い。
長女で鍵っ子だったわたしには、母にたっぷり甘えたいという気持ちがあった。
母はわかりやすく愛情を伝えてくれるタイプではなかったし、思春期以降のわたしとはずいぶん衝突した。
一般的な道を歩まないことを選んできたわたしを想い、何度も眠れない夜を過ごした母。
今は母の想いも苦労も、やっとわかるようになった。

母はわたしたち3人の子どもたちと9人の孫たちに、気持ちや贈り物を惜しみなく送ってくれる。
わたしが4人の子育てを乗り越えてこられたのも、自分の魂を注げる仕事ができるのも、どれほど両親の支えがあってのことか。
退職後実家の畑をせっせと耕すようになった母の背中はすっかり曲がってしまったが、まだまだとっても若いひいおばあちゃん。
母からわたしへ、娘から孫娘へ。
おかあさん、愛はずっと繋がっていくよ。

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